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血液型と性格の『ダメな統計学』 [サイト紹介]


ダメな統計学: 悲惨なほど完全なる手引書

ダメな統計学: 悲惨なほど完全なる手引書



昨日5月13日に、『ABO記』血液型人間学のはなしで、「能見正比古の「血液型人間学」が統計であるかないかということに、どれくらい意味を持たせるかというところの真実」という記事がポストされていました。
その中に、ちょっと気になる内容を見つけたのでコメントしておきます。

先日、たまたまこんなサイトを見つけました。
http://transact.seesaa.net/article/109878065.html
このサイトは、「能見正比古は統計なんかとっていない」とタイトルにあります。
私はタイトルだけ見たとき、「へえ、そうなんだ、どういうこと?」なんて、何だか他人事のように素朴な疑問が生まれたので、ちょっと読み進めてみたのですが、こちらのサイト運営者は、能見の本を読んだけど、性格を分析するのに統計データをとったとはとても思えない、というような説明が書かれていたのでした。

この人とは散々議論したのですが、驚くべきことに本人が「カイ二乗検定」をよく知らないようなのです。データは実数のような連続量(比例尺度)だけと決めつけているんですね。だから能見正比古さんが「統計なんかとってない」などという妙な結論になるのです。
#心理学も全くの素人のようです[もうやだ~(悲しい顔)]

そもそも、血液型のデータは0~1のような連続量ではなく、「はい」「いいえ」のように離散的(名義尺度や順序尺度)だから、連続量を仮定した正規分布で分析してはダメなんです。統計の入門書にもそう書いてあるのですが、なぜかこの人は理解したくないらしいです。
間違った理解に基づいて話をするのですから、議論が噛み合うはずがありません。
結局、「血液型と性格」の統計をわかっていないのでは…という趣旨の私の質問には“回答拒否”になりました。
困ったものです。

血液型の統計は、意外と難しいんです。
それは、内容が難しいというのではなく、具体的にどんな手法を使うか判断するのがわからないようなんです。まじめに血液型を研究する人は少ないですからね。
たぶん、能見正比古氏さんより統計に強かった人はいないんじゃないでしょうか。

これは、いままで議論してきた、疑似科学とされるものの科学性評定サイトの管理者さん、あるいはlet's skepticさん、Twitterで私の質問を“難癖”とおっしゃった山本弘さん、回答拒否のままkiklogを閉鎖した菊池誠さん、私の投稿に回答せず速攻で削除したNATROMさん…にも、大なり小なり共通する傾向です。
そういう「他者とデータを共有したがらない傾向」とデータ分析の誤りの多さには正の相関があることが、オランダ・アムステルダム大学のイェルテ・ヴィヒェルツさんらの研究で明らかになりました。

このことは、「血液型と性格」に限らず、あらゆる科学的議論でデータを共有すべき理由をはっきり示すものです。また、多くの誤りは、公刊された論文の中では明らかにならず、誰かがゼロから元々のデータを再分析するときにのみ発見されるのだそうです。

次はその説明です。

2004年,アムステルダム大学のイェルテ・ヴィヒェルツは同僚とともに,アメリカ心理学会報のいくつかの重要な学術誌に出ている最近の論文をすべて分析しようと決めた。それらの論文で使われている統計手法について知るためにそうしたのだ。これはヴィヒェルツもがアメリカ心理学会を選んだ理由の1つでもあるのだが,同学会は,論文の著者に対して,著者の主張を検証しようとする他の心理学者にデータを共有することを求めている。しかし,6か月後,ヴィヒェルツたちがデータを求めた249個の研究のうち,64個しかデータを受け取れなかった。4分の3近くの研究で,著者はデータをまったく送ってこなかったのだ。
(中略)
[全論文中]少なくとも半分の論文で誤りが1つはあった。たいていは小さな誤りだったが,15%は,誤りがあるために統計的に有意になっているだけの「有意」な結果を少なくとも1つ報告していた。
次に,こうした誤りとデータを共有したがらないこととの関係について調べたところ,両者の間には明らかな関係があった。データを共有することを拒絶した著者は,論文の中で誤りを犯しがちで,統計的な証拠が弱くなりがちな傾向があった。
(中略)
驚くほど誤りの比率が高いことは,なぜデータを共有すべきかをはっきり示してくれる。多くの誤りは,公刊された論文の中では明らかにならず,誰かがゼロから元々のデータを再分析するときにのみ発見されるのだ。
【出典:アレックス・ラインハート 『ダメな統計学』~悲惨なほど完全なる手引書~ p132-133】


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