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否定的な心理学論文は学術的な評価が低い [疑似科学とされるものの科学性評定サイト]


ダメな大人にならないための心理学

ダメな大人にならないための心理学

  • 作者: 山岡 重行
  • 出版社/メーカー: ブレーン出版
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 単行本

以前のコメントにも書いたのですが、血液型と性格に否定的な心理学者が書いた論文の「インパクトファクター」(IF)を調べてみました。
インパクトファクターというのは、その学術誌に掲載された論文が何回引用されたか、つまり、どれだけ影響力(インパクト)があるかという数値です。
まぁ、その学術誌の一種の偏差値のようなものといっていいでしょう。
掲載論文の引用回数が多ければ多いほどインパクトファクターが高くなるので、当然ながら有名な雑誌ほど数値が高くなります。
世界でトップクラスのNatureになると、何十というびっくりするような数値になります。それだけ引用される回数が多いということなのですね。
#対して、日本の学術誌の多くは1以下です…。残念!

ところで、インパクトファクターを計算できるのは、雑誌に限りません。研究者の数値も計算できるのです。
研究者のインパクトファクターは、その研究者の論文が掲載された学術誌のインパクトファクターを合計すればOKです。
一言で言えば、この数値が高ければ高いほど、優秀な研究者ということで、潤沢に研究費も使えることになります。
#数値を絶対視するのもどうかと思いますが、傾向を知ることはできます。

早速、血液型と性格に否定的な心理学者が書いた論文のインパクトファクターを調べてみることにしましょう。
まず最初は、山岡重行さん(聖徳大学)のインパクトファクターです。
が、驚いたことに――そして極めて残念なことなのですが――彼の書いた論文のインパクトファクターは、なんとゼロ(!)です。
では、菊池聡さん(信州大学)のインパクトファクターはどうでしょうか?
彼のインパクトファクターは連名では0.926ですが、論文の執筆者では末尾の方なので、実質的にはほとんどゼロです。また、血液型に関する論文では、インパクトファクターが付いたものはゼロとなります。

ついでに、疑似科学とされるものの科学性評定サイトでは、血液型性格診断の「参考文献」と「参考リンク」に紹介されている文献のインパクトファクターは、全てゼロです。
このサイトの管理者さんのインパクトファクターも、公開情報から読み取れるものはゼロというしかありません。
#なんら科学的な議論がされていないし、される見込みもないということなのでしょうか…。
ということで、多くの心理学者は、学術的な評価が低いインパクトファンターがゼロの文献をベースにして、血液型性格診断という“疑似科学”を否定していることになります。
ふぅ。

目を海外に転じると、統計データに差が出た(関係がある)という土嶺章子さんの論文(英語)のインパクトファクターは3.057(!)と、心理学者の論文より遙かに高くなっています。また、別の論文で韓国人が書いた物理学誌の論文(英語)のインパクトファクターは1.785です。
そこで、手元の論文でザックリ計算してみたところ、関係ありが46.052、関係なしが5.838となりました。
このように、インパクトファクターで判断する限り、関係があるという結論が圧倒的に優勢といっていいようです。

インパクトファクターが低く、研究者としての実績はあまりないというなら、“アカデミック”な立場からといった、上から目線のコメントすべきではないと思います。
少なくともネット上では平等に議論させていただきたいものです。

余談ですが、菊池誠さん(大阪大学)のインパクトをファクターも調べてみました。
論文のリストは次のアドレスに公開されています。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/papers/
このリストから読み取れるのは、第一執筆者である論文が一つもない(!)ということです。
正確なインパクトファクターは計算できませんが、相当低いことは間違いないでしょう。
血液型性格診断という“疑似科学”を否定するのに、これでいいんでしょうかね?


【データの出所】

《山岡さんの論文》IF=0
以下は、「心理学研究」による日本の心理学誌のインパクトファクター(日本独自)
0.15→3. 「3種類のユニークネス剥奪フィードバックがユニークネス追求行動に及ぼす効果」 単著 平成元年10月 実験社会心理学研究第29巻第1号pp.13~25
0.20→8. 「ユニークネス尺度の作成と信頼性・妥当性の検討」 単著 平成 6年 3月 社会心理学研究第9巻第3号pp.181~194
0.24→9. 「自己確証としてのユニークネス追求行動:ユニークネス研究への新アプローチ」 単著 平成 7年 6月 心理学研究第66巻第2号pp.107~115
http://www.seitoku.jp/daigaku/kyoinfd/kyoinhp/00002926.html
※血液型と性格に関する論文では、インパクトファクターが付いているものはありません

☞日本の心理学誌のインパクトファクター
加藤 司・馬場真美子・太幡直也・下田俊介・福田美紀・大久保暢俊(2013)
インパクトファクターからみた“心理学研究”の評価 
心理学研究, 84, 146-155. DOI: 10.4992/jjpsy.84.146. PMID: 23848002.
※日本独自の数値なので、一般的なインパクトファクターとは比較不可

《菊池聡さんの論文》連名のIF=0.926
0.71(IF2015/2016)→Japanese Psychological Research
A National Survey of Psychology Education Programs and Their Content in Japan
Japanese Psychological Research,58:4-18 2016(Feb. 05)
Author:Kusumi,T., Yama,H.,Okada,K.,Kikuchi,S.& Hoshino,T.
0.216(IF2015/2016)→Psychologia
The role of sentence information in reading span performance: An examination of the Recall Reconstruction Hypothesis.
Psychologia,27:164-176 2015(Mar. 30)
Author:Tanaka,Saito,菊池
http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.ZNchPUkF.html
※血液型と性格に関する論文では、インパクトファクターが付いているものはありません

データはここです。
☞心理学インパクトファクター Tsukasa Kato PhD
http://katolabo.web.fc2.com/IF.html
pdf" target="_blank">http://katolabo.web.fc2.com/KL2015-001.pdf
☞最新のインパクトファクター
http://scientist.xsrv.jp/archives/

【私の調べた論文】

《関係あり》IF=46.052
38.138(IF2015/2016)→Nature
Beardmore, J. A. & Karimi-Booshehri, F. (1984) ABO genes are differentially distributed in socio-econimic groups in England. Nature, 303,522-524.
3.057(IF2015/2016)→PloS ONE
Shoko Tsuchimine, Junji Saruwatari, Ayako Kaneda, Norio Yasui-Furukori (2015),
We observed a significant association between ABO blood group genotypes and personality traits in a large number of healthy Japanese subjects.
ABO Blood Type and Personality Traits in Healthy Japanese Subjects
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0126983
1.785(IF2015/2016)→Physica A: Statistical and Theoretical Physics
Beom Jun Kim, Dong Myeong Lee, Sung Hun Lee and Wan-Suk Gim (2007), Blood-type distribution
A psychological implication for the case of B-type males is also suggested as an effect of a distorted implicit personality theory affected by recent popularity of characterizing a human personality by blood types. Physica A: Statistical and Theoretical Physics, 373(1), 533-540.
1.946(IF2015/2016)→Personality and Indivdual Differences
V. V. Jogawar (1983), Personality correlates of human blood groups. Personality and Individual Differences, 4(2), 215-216.
1.136(IF2015/2016)→Medical Hypothesis
Donna K. Hobgood (2011), Personality traits of aggression-submissiveness and perfectionism associate with ABO blood groups through catecholamine activities
Medical Hypotheses, 77(2), 294-300.
《関係なし》IF=5.838
1.946(IF2015/2016)→Personality and Indivdual Differences
a. Cramer, K. M., & Imaike, E. (2002). Personality, blood type, and the five-factor model. Personality and individual Differences, 32, 621-626.
b. Rogers, M., & Glendon, A. I. (2003). Blood type and personality. Personality and Individual differences, 34(7), 1099-1112.
c. Kunher, Wu, Kristian, D. L., & Jerry, W. Lee (2005). Blood type and the five factors of personality in Asia, Personality and Individual Differences, 38, 797-808.


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