So-net無料ブログ作成
検索選択

EMは「ニセ科学」ではなかった?(再) [論文]

しばらく前のエントリーの続編です。

NATROMの日記のエントリーで、なぜEM(EM菌)はインチキでニセ科学と言われるのかというがあります。
このタイトルには、ちょっとドキッとしました。
普通にEMと言ったら、肥料を連想する人が多いでしょう。
私の地元のホームセンターでも、EMの肥料は何種類も売っています。効果があるという学術論文も複数あります。
なので、私はてっきり、NATROMさんが、EM菌を使った肥料が「インチキでニセ科学」と言っているだと勘違いしてしまいました。[たらーっ(汗)]
しかし、そうではなかったのです。


NATROMさんは、「肥料」について何も言ってません。
EMは、「ウイルス」には効果がないということだけです。
えっ?と思うのは私だけなのでしょうか?
常識的に考えて、EMがウイルスに効果があるとは思えません。

もっとも、私は医学には素人です。
本当は効果があるのかもしれないし、あるいは全く効果がないのかもしれません。
どちらが本当なのか、私には判断しようがありません。
NATROMさんは医師ですから、彼の言うとおりで、たぶんEMはウイルスには効かないのでしょう。
私も同感です。
その意味では、「インチキでニセ科学」なのは確かでしょう。

でも、肥料としての効果はどうなのでしょうか?
NATROMさんは「さまざまな分野においてEMのインチキ性を指摘できる」とありますが、「肥料」については具体的な指摘はありません。
本当に、「インチキでニセ科学」なのでしょうか?
たぶんそうではないと思います。なにしろ、具体的なことは何も書いていないのですから…。

それなら、「なぜEM(EM菌)はインチキでニセ科学と言われるのか」は、誤解を与えかねないタイトルです。
正確には、
・ウイルスに対する効果→インチキでニセ科学
・肥料としての効果→インチキでニセ科学と言われている(専門家としての判断ではない)
ということになります。
なぜ、素直にそう書かないのでしょうか?

ネットで調べてみると、EMの肥料としての効果を否定した研究報告は、私が知る限り1つしかありません。
農業研究センター編 微生物機能活用の展開方向 平成7年度関東東海農業
原典は読んでいないのですが、
日本土壌肥料学会公開シンポジウム 微生物を利用した農業資材の現状と将来 H8.8.23
の資料に結果の表が引用されています。
しかし、この表(p22の表4と表5)を見たら、さすがのNATROMさんでも考えると思います。[バッド(下向き矢印)]
なぜなら、EMと他の肥料をどれだけ与えたかが、比較可能な数値で書いてないのです!
この時点で科学的な根拠としては完全にアウトです。

ここからは私の推測になりますが、糖質制限と同じで、科学的に否定する根拠がないということなのでしょう。
EMをそれほど否定したいなら、他の人が追試をすればいいはずです。
決して難しいことではありませんし、科学的に否定するには一番確実な方法です。
しかし、20年以上もたつのに、何の追試もないらしく、現在でも否定の根拠とされるのは唯一この文献だけのようです。
ということは、おそらくEMの効果は否定することができないのでしょう。
しつこいようですが、以上は私の推測にすぎません。

現実に戻ると、冒頭に書いたとおりで、私の地元のホームセンターでは、複数のEMの肥料を販売しています。
気のせいか、以前より種類も量も増えているようです(笑)。

面白いことに、血液型でもEMと全く同じパターンです。
これについては次回に。

【追記】

気になったので、もう一度問題の表(p22の表4と表5)を見てみました。

EM.PNG

私も、細々と家庭菜園はやっていますので、素人目でもこの表がおかしいことはわかります。
表5を見ると、EMで最も効果が見られないのはジャガイモです。
収量は驚くほど低く、速効性化学肥料を100とすると、たったの52.9となっています。
その理由は単純で、EMの効果がないのではなく、単に肥料の量が足りないだけなのです。
確かに、表4を見ると、EMの養分は他の数分の1~20分の1となっています。

これは私の推測ではありません。
実際に農業をしている人なら、誰でも簡単にわかる話です。

ジャガイモのようなナス科の作物(ナス、トマト、ピーマンなど)は、大量に肥料を必要とします。
肥料が足りなかったり、あるい量は十分でも、施肥の方法が不適切だと収量が激減します。
これで何回失敗したことか。[もうやだ~(悲しい顔)]
ですから、他の肥料に比べて収量が5割というのは、明らかにEM肥料が足りないのです。
日本土壌肥料学会の会員なら、初心者の私でもわかるような、こんな初歩的なことが理解できないはずがない。

一方、ジャガイモと逆に、最も収量に影響を受けなかったのはエダマメです。
収量は、速効性化学肥料を100とすると、ほぼ同じ95.2となっています。
測定方法がわかりませんが、この程度の差なら「誤差」と言えるのかもしれません。
ではなぜ、エダマメは収量に影響がなかったのか。
これも、実際に栽培した人なら誰でもわかることです。
豆類は、根っこに「根粒菌」という、空気中の窒素を固定して自らの養分として利用できる細菌を持っています。
ジャガイモとは逆に、あまり肥料をやり過ぎると「肥料やけ」を起こして、葉はふさふさ育ちますが、肝心の豆の収量が激減します。
何回失敗したことか。[もうやだ~(悲しい顔)]
ですから、EM肥料の量が少なくとも、ほとんど影響がなかったということです。
これまた、日本土壌肥料学会の会員なら、こんな初歩的なことが理解できないはずがない。

だから、事情がわかっている人は誰もEMに対して沈黙しているのでしょう。
それに、普通だったら化学肥料とEMのような有機肥料は両方一緒に使います。
単独で使うことはあまりないはずです。
なぜなら、どちらも長所と短所を持っているからです。
化学肥料は速効性ですが、使いすぎると地力が低下します。
有機肥料は効果がなかなか出ませんが、土がふわふわになって地力が向上します。
この2つの肥料をうまく組み合わせ使えば、お互いの短所が打ち消し合って好都合です。

それを、現実ではあまりない単独使用で、しかもEMだけ量を減らして使って、それで効果がないと決めつけるのは、はっきり言って「ニセ科学」でしょう。
まったく、「ニセ科学批判者」というのは困ったものです。[ちっ(怒った顔)]


コメント(2)  トラックバック(0) 

コメント 2

EMの対ウイルス効果について

国立研究開発法人の農研機構の、口蹄疫ウイルスに対する効果判定という論文の中で、FMDV(口蹄疫ウイルス)は酸性に対して特に弱く、pH6.5以下で完全に失活すると書いてあります。

EMは、pHが3.5以下の酸性の液体なので、当然口蹄疫ウイルスに対しても有効という事が理解できます。
代わりに酢酸等を撒けばいいという方もおられますが、酸性のもので良ければなんでも良いはずがなく、作物や土壌に対する影響やコストを考えると、土壌改良資材としての機能を持ち、安価で簡単に培養できるEMの方が有効と考えてもいいとおもいます。

NATROM氏がなぜ、ここまで、EMを敵視し、ウイルスに対してまでも効果がないと断定できるのかが疑問です。
by EMの対ウイルス効果について (2016-03-28 14:32) 

ABOFAN

>EMは、pHが3.5以下の酸性の液体なので、当然口蹄疫ウイルスに対しても有効という事が理解できます。

そのまま肥料にしたら、ほとんどの農作物が枯れてしまいますが…。pH3.5で育つ作物なんてあるのでしょうか?
参考:土壌分析のつち博士のpHとEC
http://tuchi.net/ph/index.html

>NATROM氏がなぜ、ここまで、EMを敵視し、

そりゃあ、商売だし、仲間はずれにされますからそんなことはできませんよ(笑)。
血液型は、私が指摘したらほとんど沈黙しています。やはり、どんどん反論しないといけませんね。
地獄への道は善意で敷き詰められている、とはちょっと違いますが。
by ABOFAN (2016-03-28 22:29) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0