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7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析(補足) [血液型と性格の無関連性]

匿名48さんから、前々回のエントリーに質問をいただきましたので、ここで改めて回答します。なお、枠内が匿名48さんからの質問です。
ABO FANさん
御丁寧な回答ありがとうございました。
http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2014-08-03 も合わせて、
とても興味深く読ませて頂きました。
私自身「やはり関連あるんだ」と納得するには引っかかる点がまだある状況です。
もしお時間よろしければ引き続きお付き合い下さい
【1】思い込みが反映されやすい質問だから差が出たのではないか?
まず2014-08-03のことですが2点気になった点があります。
1つめ。
「もう一度縄田氏の~考えるしかありません。」の部分について。
論文では「違いがない可能性を示す」とする論文の紹介と、
「有意差が見られた」の両者の紹介がされていました。
ここでABOFANさんの指摘されているのは後者の論文に関して記述されている所です。
逆の視点で考えて言うと「後者の質問が悪い(思い込みが反映されやすい質問)から、
有意差が出たのでは?」と言えるからです。
特に前者においては大規模データを用いた研究であることもあり、
どちらがデータとしての信憑性が高いかを考えると、それは前者にあるように思うのです。
ここで問題になるのは「思い込みが反映されやすい質問」の定義です。
私が知る限り、差が出た質問項目が「思い込み」によるものかどうか直接的に調べたケースは、金澤正由樹氏以外にはいません。
心理学者の調査は間接的なもので、具体的には縄田氏の論文で紹介された坂元氏、山岡氏の2人です。次は、この2人の内容について紹介します。

1. まず、坂元氏ですが、血液型が流行した1980年代以降のデータにしか差が出ていないから、差は「思い込み」だという結論です。氏によると、1980年代以前には血液型が流行していないので「思い込み」はなかったとのことです。
しかし、実際には1970年代にも血液型が大流行したので、この結論は妥当とは思えません。

2. 次に山岡氏ですが、血液型が大好きで知識がある「高受容群」のみ差が見られた、というのがその根拠となっています。反対に、血液型に無関心で知識がない「低受容群」ではほとんど差が見られなかったそうです。しかし、実際にデータをよく見てみると、差が出た質問項目の半分近くは、本来の血液型と違う「別の血液型」の値が高くなっています。つまり、差が出た質問項目の半分近くは「間違った血液型」への「思い込み」という奇妙な結論が得られます。

3. この2つの奇妙な結果をうまく説明できるのが、金澤正由樹氏の説です。氏は、差が出た質問項目で、回答者がその質問項目(性格特性)がどの血液型のものか知っているかどうかを調べてみました。結果は劇的で、氏によれば、「その血液型の性格特性を知っていることと、回答の差の大きさとはほとんど関係がない」(統計でわかる血液型人間学入門 p.33)のです。つまり、差が出たのは「思い込み」によるものではないのです。

また、「特に前者においては大規模データを用いた研究」とのことですが、縄田氏のデータは約6千人で、坂元氏のデータはその5倍の約3万人です。つまり、「大規模データ」が信憑性があるということなら、坂元氏の「有意差が見られた」という結果こそが妥当だ、ということになります。

【2】縄田氏の「本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。」は自分の研究についてだけ述べたのものなので、他の論文の「血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させるといえる。」とは矛盾しない。
続いて2つめ。
「更に奇妙なのは~とは矛盾します。」の点は、
文章のとらえ方が少しズレてしまっているのでは、と思いました。
確かに、山岡氏(2006)のデータは2000年代のもので、
「つまり,血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を
変化させるといえる。」と縄田氏は言っています。
ただ、考察にある「2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した」は、
過去の他の方の論文に関して言われたことではなく、「本研究」に関して言われたことです。
「本研究」とは、考察の最初に述べられている「2004 年,2005 年に日本とアメリカで~ 関連性を検討した。」です。
ですので、矛盾しているようには思えないのです。
もしそうだとすると、縄田氏の「本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。」は自分の研究についてだけ当てはまるから一般化できない、ということになります。
つまり、血液型間の差が見られない、ということはできないことになります。
しかし、縄田氏がそう主張しているとは(少なくとも私には)思えません。

以上のことから、すべてのデータを統一的に説明できるのは、
数千人程度のランダムサンプリングのテータでは「有名な特性」以外は、有意差が出にくい(数万人なら有意差が出る)
差が出ているのは、「思い込み」によるものではない
ということになります。

【3】Yahoo!のアンケートは中立的な考え方だった
>J-CASTが否定的な論調で
納得しました(^^)
逆にYahoo!のアンケートは中立的な考え方だったのでしょうかね…?
見つからなくて良くわかりませんでした。
やや否定的な人が多かったようですね。普通のデータでは、男性の6割、女性の8割が肯定的で、平均すると7割といったところです。Yahoo!のアンケートは、男性が7割以上だったこともあり、肯定的な数字が5割ちょっと、やや少なめに出ているようです。


yahoo3.png
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コメント 2

匿名48

ABO FANさん
この度もまた御丁寧にご回答頂きありがとうございました。
坂元氏、山岡氏、金澤氏の調査を未読なため大変申し訳なく思います。
まずは読まなければなりませんね、探してみます。
また御意見を伺うかもしれません、その時にはよろしくお願いいたします。
by 匿名48 (2014-08-13 11:35) 

ABOFAN

要約で良ければどうぞ。

坂元さんの論文の解説
http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/sakamoto.htm
山岡さんの論文の解説
http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/diamond.htm
金澤さんの本の解説
http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/diamond.htm
by ABOFAN (2014-08-13 21:16) 

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